大判例

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仙台高等裁判所 昭和25年(う)919号 判決

案ずるに衆議院議員選挙法第百十二条第一項第四号は、同条第一項第一号又は第三号所定の供与を受けた場合に、これを処罰するに在るのであるから、たとい金銭其の他のものの供与を受けたとしてもそれが同条所定の目的の下に為されたものでないときは、同条第四号に依る処罰の対象となるものと解すべきところ、本件につき原判決の認定した事実の要旨は、昭和二十四年一月二十三日施行された衆議院議員選挙に当り、福島県第二区から立候補した真野目吉治に対し、金参千円の立替金債権を有していた被告人は、同人の為選挙運動に従事中、同候補者の選挙運動員である小原鶴次郎から、同人が真野目候補に当選を得させる目的で選挙運動の費用並報酬として供与するの情を知りながら、金参千円を収受し、これを前叙立替金の弁済に充当したというのであるから、本件金員が曩に立替えた金参千円の弁済として収受したものであるならば、特段の事由がない限り右は選挙運動費又は運動に対する報酬とは何等関係がないものと解するを相当とする。然るに原判決は所謂金参千円は選挙運動を為した費用並報酬として供与を受けた旨判示しながら、それは曩に立替えた債権の弁済を受けたものであると論断したのは、判決の理由にくいちがいがあるというべきである。

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